中央最賃審議会:全国28円引き上げの目安決定
7月16日中央最低賃金審議会は、目安小委員会の決定を受け、全国A-Dランク同一28円の最賃引き上げ目安を決定しました。
東京国公さんより
・目安通りに改定されれば、最低賃金の全国平均は930円(現在は902円)となり、上昇率は3.1%。
・28円の引き上げは、最低賃金を時給で示すようになった2002年度以降で最高額。
・現在、最低賃金が700円台の地域は秋田など16県ありますが、目安通りに引き上げられれば、全都道府県で最低賃金が800円を超えることとなり、最高額は東京都の1041円となります。
・朝鮮日報:引き上げ幅は韓国ウォンで300ウォンにすぎないが、日本国内では論議を呼んでいる。既に3地域は「受け入れられない」と強く反発している。日本の最低賃金が計画通りに引き上げられたとしても、韓国の来年の最低賃金(時給9160ウォン=約882円)を上回るのは47都道府県のうち16地域にとどまる見通しだ。
7/16AM 厚労省での中央最賃審議会開催に宣伝行動
目安小委員会
・これに先立ち、実質的な引き上げ額論議をおこなう「目安小委員会」。13日午後2時に始まった詰めの協議は14日未明まで続いて1回打ち切られ、同午前10時から再開された。
・公益委員が提示した「28円の引き上げ」案について異例の採決が行われ、出席者11人のうち使用者代表2人が反対、結果的に、28円の引き上げ額の目安が決まりました。
非公開の目安小員会は、7/1港区三田共用会議所 7/13中野サンプラザ 7/14港区三田共用会議所で開催されましたが、春闘共闘・全労連は会議場の前でそれぞれ宣伝行動を展開。7/1・7/13は目黒労協からも参加。
7/13PM 中野サンプラザ前での中央最賃審議会目安小委員会:宣伝行動
28円UPのもと公益委員見解
令和3年度地域別最低賃金額改定の目安に関する公益委員見解 20210704000807152
7月14日目安小員会報告
中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告 20210714
中央最賃審議会目安小員会名簿
労働団体声明
連合事務局長談話
全労連事務局長声明
各地の取り組み
中央最賃審議会の「目安」は、制度的には目安に過ぎず、あくまで各県の最低賃金は各地方最低審議会が決定することになります。全国28円アップは、全国の格差解消の方向ですが、あまりにスロー。また東京などのAランク県ではいっそうの経営側の抵抗も予想されます。各地の取り組み:
京都総評
7/15
神奈川地方最低賃金審議会に改定にあたっての意見書と1500円引き上げ、全国一律制度確立の署名を提出
山形
にいがた
北海道
道労連は7月19日、第3回北海道地方最低賃金審議会の開会直前、第一合同庁舎前で最低賃金引き上げを求めるアピール行動を取り組みました。行動には、さっぽろ青年ユニオン、道労連青年協、建交労、医労連、生協労連、自治労連、札幌地区労連が参加しました。
東京
中央最賃目安28円上げを受けて、国民春闘と全労連は、新宿駅でディーセントワークデー宣伝実施。
なお8月25日になり、厚生省HPに7月16日の中央最低賃金審議会議事録がUPされました。