非正規格差を許すな:郵政ユニオン労働契約法20条裁判勝利
10月15日、郵政ユニオン労働契約法20条裁判の最高裁判決。
正社員と同じ仕事をしているにもかかわらず、手当や休暇など労働条件に差をつけられているのは納得できないと、12名(東日本3名、西日本9名)の郵政期間雇用社員がその格差是正を求め裁判に立ち上がりました。
昨年4月に施行された労働契約法20条は期間の定めのあることによる不合理な労働条件の格差を禁止しています。この裁判は、労契法20条を活用し、手当や休暇について合理性のない格差の是正を求め、また、正社員就業規則等の適用を求めた裁判です。労働契約法20条裁判をたたかう郵政原告団を支える会HPより
①年末年始勤務手当を正社員にだけ支払っているのは不合理。この手当の趣旨は一番忙しい時期の12月29日から1月3日まで働いたことに対する対価。正社員について従事した業務内容の難易度にかかわらず、勤務したことに対して支払っている(正社員の場合)。ならば、時給制契約社員にも支払うべき。
②病気休暇、正社員のみ有給で時給制契約社員(10日)が無給なのは不合理な格差。この制度は長期勤務を期待し生活保障をするもの。継続勤務を認めるものに支払う経営判断は理解する。その目的に照らすと、相応に継続的な勤務が認められる契約社員にも有給とすべき。
③夏季冬季休暇を正社員にのみ付与、は不合理な格差。損害賠償が認められるかどうかが、最高裁で争われた(二審は格差は不合理だが損賠認めず)。最高裁は損賠も認め、休みを与えられなかった分、余計に勤務させた分は損害賠償金を払うべきとした。
④扶養手当は西日本のみの判断。扶養手当は継続的な雇用確保をするための手当。相応に継続的な勤務が認められるから、格差は不合理と判断し、正社員と同額の支払いを求めた。
⑤住宅手当は正社員も時給契約社員も10割支給。二審で確定。
郵政産業ユニオンニュース:号外
日本郵便(株)有期雇用社員格差是正最高裁判決にあたっての声明20201015saikousai_seimei