目黒労協+めぐろユニオン合同望年会


12月12日:目黒労協+めぐろユニオン望年会開催。上目黒住区センターで使える一番大きな部屋=調理室+和室で(地下のレクホールなどは使用停止)、ユニオン例会も兼ね集まりましが、飲食はなし。参加は9名と少なかったですが、非正規待遇改善へ、先月最高裁では敗訴しましたが、闘い続けてきた全国一般東京東部労組メトロコマース分会の『メトロレディーブルース』DVDをプロジェクター上映しました。

画像に含まれている可能性があるもの:4人、テキスト

明暗分かれた非正規格差判決 個別判断も、にじむ経営配慮―最高裁:時事ドットコム

東部労組メトロコマース支部・非正規差別なくせ裁判
最高裁不当判決を受けての声明

2020年10月13日
全国一般東京東部労働組合 執行委員会

本日、全国一般東京東部労組メトロコマース支部が非正規労働者への賃金差別を撤廃させるために闘ってきた裁判の上告審で、最高裁第三小法廷(林景一裁判長)は、非正規労働者への退職金の不支給を容認する差別判決を言い渡した。私たち東部労組はこの不当極まりない判決を徹底的に糾弾するとともに、非正規労働者へのあらゆる差別を撤廃する日まで闘いを断固として続けていく決意を明らかにする。

最高裁では今年7月に組合側の上告の大部分を不受理とすることで基本給と賞与の著しい差別をすでに容認したため、この日の判決は正社員の4分の1のみの支払いを東京高裁が認めた退職金の扱いに絞られていた。これについて最高裁は、退職金は正社員と同額支払うべきだという組合側の上告を棄却し、4分の1という差別的な低額支給どころか非正規労働者の原告らには退職金を一切支払う必要がないと結論づけた。

判決文で「正社員としての職務を遂行し得る人材の確保やその定着を図るなどの目的」で退職金は支給されるものだと決めつけた。これでは判決の理由などあったものではない。要するに非正規労働者だから払う必要がない、としか言っていないのだ。

正社員と同じ仕事を10年働こうが20年働こうが、非正規労働者には1円たりとも退職金を支払う必要はないというお墨付きを司法の最高機関が実質的に与えたことになる。経団連などの資本家どもが小躍りしそうな判決だ。これは「格差の容認」などという生やさしい言葉では言い表せない。「差別の扇動」と言うほかない。全国2100万人の非正規労働者を生活苦に追いやり、尊厳を傷つけてきた根源の賃金差別を認めた最高裁の罪は万死に値する。

私たちはメトロコマース支部を2009年に結成して以来、非正規労働者への差別撤廃を一貫して闘ってきた。この闘いを振り返るにあたり、まず物心両面で多大なる支援をしてくれた全国の友好労組と労働者市民のみなさんに東部労組として心から御礼を申し述べたい。本当にありがとうございました!

東部労組メトロコマース支部の11年余の闘いは、私たちにとっては常に全労働者との団結を求め続けた歴史である。

組合結成の公然化と同時に職場の地下鉄駅売店を組合員が手分けして訪問しビラを配ったのは、差別と抑圧がある限り非正規労働者は必ず闘いに立ち上がるという確信があったからだ。そして実際にビラを受け取った非正規労働者が立ち上がった。

経営者に「差別をやめろ!」と初めて声をあげた第1回団体交渉では堰(せき)を切ったように怒りがあふれ出した。たった4人の組合員と本部担当者によるものだったが、あの瞬間、私たちはまぎれもなく職場や地域のすべての非正規労働者を代表した「多数派」だった。

2013年に初めてストライキに立ち上がった、あの緊張と感動を私たちは忘れることができない。「非正規労働者のストライキ」はマスコミやインターネットで全国に拡散され、多くの労働者の魂を震わせ、共感を呼んだ。全国の非正規労働者が一斉にストライキに入れば、必ず差別は撤廃できるという展望を私たちに与えた。

2015年には東京メトロ本社前で、2016年には東京地裁前で、それぞれ連日の座り込み闘争を敢行した。いずれも寒風吹きすさぶ中で体調を崩す人も相次いだが、文字通り命がけで座り込みを貫徹した。

これらの闘いの一つひとつが東部労組各支部・友好労組・支援の仲間による「よってたかって(寄って集って)」の団結なしには実現できなかった。そして、これらの一つひとつは職場や地域で労働者の団結をより強く、より大きくすることを最大の獲得目標に闘ってきた。

2014年から6年超にわたった裁判闘争もそれ自体が別個の闘いとしてあったのではない。あくまで裁判を通して労働者階級の団結の拡大を目指し、その労働運動の力をもって非正規労働者への差別をなくすという立場と方針で私たちは闘ってきた。

非正規労働者への差別は資本家階級の利益追求のために構造的に作られたものである。そうである以上、「正論」をどれだけ言ったところで資本家が差別を自ら手放すことはあり得ない。幻想は1ミリたりも持つことはできない。資本主義社会の仕組みを守る立場の裁判所への態度も基本的に同じである。

司法が社会を変えるのではない。歴史を前進させる原動力は労働者の団結と闘いにこそある。すなわち一人ひとりの非正規労働者自身が労働組合で団結し、差別への怒りをもって声を上げることである。

本日の最高裁判決によって裁判は終わった。そして、差別を一掃するという目的に照らせば、裁判そのものには「敗北」したと認めざるを得ない。しかし、この「敗北」に対して私たちは怒りを感じても恥じるところはまったくない。恥を知るべきなのは差別を平然と続けている資本家と、それを追認した裁判官の方である。むしろ私たちは非正規労働者への構造的差別に真っ向から挑み、組織をあげて敢然と闘ってきたことに誇りを感じている。

非正規労働者への差別が根絶されるまで、あと何十回、いや何百回も私たちは「敗北」を強いられるかもしれない。それを恥じたり恐れたりすべきではない。私たちに求められている姿勢は、一時の「敗北」にくじけず何十回でも何百回でも不屈に立ち上がること、職場や地域で一人でも多くの仲間を立ち上がらせること、搾取と差別をなくす武器としての労働組合をより強固にすること、ますます団結を拡大する道をたゆまず歩んでいくことである。

メトロコマース支部の闘いでいつも掲げていた「非正規労働者よ、団結して立ち上がろう!」と書いた横断幕を、東部労組は断固として守り、これからも掲げ続けていく。最後に勝利するのは労働者である。すべての労働者は労働組合に入ろう!正規・非正規を問わず全労働者は団結しよう!非正規労働者への差別撤廃を実現するゼネラルストライキを目指そう! 労働組合運動で社会を変えよう!